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同音・同訓異字の例【1級相当】

 本記事では、「漢検」1級相当の同音異字・同訓異字の例を紹介します。

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 二〇二一年現在、1級における同音・同訓異字の問題は書き取り問題の一部ですが、重要な問題であることには変わりありません。

 

 又、通常の書き取り問題でも言えることですが、同音・同訓異字の問題であれば特に前後の文脈に注意する必要があります

 

 以前であれば、本試験における同音・同訓異字の問題は音訓一組ずつ、且つそれぞれ二語一組での出題が普通でしたが、近年では同音異字の問題のみが出題されることが多く、時には三語一組(例:俑・癰・杳)で出題されることもあります。

 

 なお、同訓異字の副題は、(送り仮名があれば)送り仮名を含んだ形で示します。又、活用語は基本形で示します(一部の語は文語です)。

 

 一部の語は漢検対象外の漢字を含んだ表現(例:「竄入」に対する「入」)もありますが、本記事では省略します。

 

 もちろん、同音・同訓異字ともに、本記事で紹介した語が全てではありません

同音異字

あ・か行

いし

  • 引っ越しで両親にイシされた。→頤使頤指
  • 借金を苦にして自らイシした。→縊死
  • 后より賜りしイシを服膺した。→懿旨

いんせき

  • インセキが地上に降る。→隕石
  • 緋色のインセキを敷く。→茵席茵蓆

えんじ

  • エンジ色の幔幕で四辺を蔽った。→臙脂燕脂
  • 歳の所為かエンジ共に視え辛い。→遠邇
  • 本文はエンジが矢鱈と多かった。→衍字

かいこう

  • 旧友と偶然カイコウした。→邂逅
  • 五寸の鍵カイコウを制す。→開闔

かくしゃく

  • 老夫婦は今猶カクシャクとしている。→矍鑠
  • カクシャクたる曦光が坤輿を照らす。→赫灼

かくしゅ

  • 当選の報せをカクシュして待つ。→鶴首
  • 全社員の二割がカクシュされた。→馘首
  • 須臾にして大金をカクシュした。→攫取

かくりん

  • 連載漫画が到頭カクリンを迎えた。→獲麟
  • 冠雪した並木道がカクリンを詭く。→鶴林

かんか

  • 竟に隣国とカンカを交える。→干戈
  • カンカ不遇の身の上を喞つ。→轗軻坎軻

かんこう

  • 公表迄の間カンコウ令が敷かれた。→箝口鉗口緘口拑口
  • カンコウは標準電極に用いられる。→甘汞
  • カンコウな詐欺師の餌食となった。→姦狡奸狡

かんすい

  • 大規模なカンスイ設備を設ける。→灌水
  • カンスイ湖は死海に止めを刺す。→鹹水

きそく

  • 曠世なるキソクと旌表される。→驥足
  • 因習のキソクを截たんと庶う。→覊束羈束

きたん

  • 錯謬を革むるにキタンす可からず。→忌憚
  • 己の檮昧を痛感しキタンに堪えぬ。→愧赧

きゆう

  • 当初の懸念は渾てキユウに終わった。→杞憂
  • 箱根は今や我がキユウの地となった。→亟遊

きゅうかつ

  • 年来の知己にキュウカツを詫びる。→久闊
  • 何遍も異朝にキュウカツを易えた。→裘葛

きゅうこう

  • キュウコウに鳴き声天に聞こゆ。→九皐
  • 実践キュウコウし衆人に範を示す。→躬行

きょうゆう

  • 乱世のキョウユウとして雷名を轟かす。→梟雄
  • 清らかな泉の水がキョウユウしている。→洶湧洶涌
  • 百官は聖上に恭しゅうキョウユウした。→拱揖

ぎんせん

  • 自作の詩をギンセンに記す。→吟箋
  • 宵の東天にギンセンが昇る。→銀蟾

けいえん

  • 桜花爛漫の嘉き日にケイエンを催す。→瓊筵
  • 孀は夜な夜なケイエンを呟いていた。→閨怨

けいがい

  • 崇敬する師のケイガイに接する。→謦咳
  • 白頭新の如くケイガイ故の如し。→傾蓋

こうかん

  • 生涯に亘りコウカンな書物を読み漁った。→浩瀚
  • 栓抜きはコウカンの原理の応用例である。→槓杆
  • 姮娥は遼かコウカン府へと竄れて往った。→広寒

こうけい

  • 伊人の意見はコウケイに中っている。→肯綮
  • 臨終迄コウケイな精神を貫き通した。→高勁

こしょう

  • 半生の牛肉を塩コショウで味付けする。→胡椒
  • 本多忠勝は家康コショウの臣であった。→股掌
  • 師資にコショウして瀛表へと出立した。→扈従

さ行以降

さたん

  • 民主主義陣営にサタンする。→左袒
  • 淪落した境遇をサタンする。→嗟嘆

ざんぜん

  • ザンゼンを保つ敵を殲滅する。→残喘
  • 翹楚がザンゼン頭角を現した。→嶄然

しんかん

  • 世上を大いにシンカンさせた。→震撼
  • 聖武帝のシンカンを拝観する。→宸翰親翰
  • 同僚にきつくシンカンされた。→箴諫
  • 無数のシンカンを乗り越えた。→辛艱

しんき

  • 忽然シンキが亢進し出した。→心悸
  • 慶賀シンキを賀詞に揀んだ。→新禧
  • 謂れの無いシンキを受ける。→譖毀

しんしん

  • 馬がシンシンと奔る。→駸駸駸々
  • 葉がシンシンと葆る。→蓁蓁蓁々
  • 頭がシンシンと疼む。→岑岑岑々
  • シンシンの士に躋る。→縉紳

せんしょう

  • 熊沢寛道は天皇センショウした。→僭称
  • 大詩人白居易センショウを踏む。→先蹤
  • センショウに上り大瀛を眺め遣る。→船檣

せんてい

  • 庭木のセンテイには丸一日を費やした。→剪定
  • 紅衛兵は所詮センテイに過ぎなかった。→筌蹄

そうぼう

  • 無類の絶勝をソウボウに収める。→双眸
  • 年度末は毎年ソウボウを極める。→怱忙
  • 瞋れるソウボウが暴動を起こす。→蒼氓

たんか

  • 江戸っ子が威勢よくタンカを切る。→啖呵
  • タンカで以て紺碧の海に漕ぎ出す。→単舸

てんけん

  • 極悪外道にテンケンが下る。→天譴
  • 毋望のテンケンに恵まれた。→天眷

とうかい

  • 己の才能をトウカイしたがる。→韜晦
  • デモ隊のトウカイを捕縛する。→党魁
  • 鉄壁の外野陣がトウカイした。→投壊

とうこう

  • 娘は密夫とトウコウを交わしていた。→偸香
  • 金銀財宝がトウコウより発掘された。→竇窖

にんじょう

  • ニンジョウ沙汰にまで発展した。→刃傷
  • 早くもニンジョウの刻を過ぎた。→人定

ひっちゅう

  • 貪婪政商に痛烈なヒッチュウを加える。→筆誅
  • 世界広しと雖もヒッチュウする者無し。→匹儔

ふかん

  • 栄螺堂より街衢をフカンする。→俯瞰
  • 技芸未だフカンの域を出でず。→不堪
  • フカンを投じ川の流速を測る。→浮杆浮竿

ふくそう

  • 電話回線のフクソウが相次ぐ。→輻輳輻湊
  • フクソウの大罪を犯して了う。→覆宗

ほうか

  • 吾れ豈にホウカならんや。→匏瓜
  • 敵襲をホウカで知らせる。→烽火

よう

  • 度々敗訴しヨウを作った。→
  • 頸条のヨウを咸切除した。→
  • ヨウたること黄鶴の如し。→

ようちょう

  • ヨウチョウたる淑女は寤寐に之を求む。→窈窕
  • ヨウチョウの山路を黙々と躋り続けた。→羊腸
  • 街に巣食う半ぐれ共をヨウチョウする。→膺懲

ようらん

  • 仏教ヨウランの地を問れる。→揺籃
  • 新種のヨウランが開花した。→洋蘭

同訓異字

あ・か行

あおる

  • 只管国民の不安をアオる。→
  • 芋焼酎を一思いにアオる。→

あがなう

  • 書肆で稀覯本アガナう。→
  • 死を以て大咎をアガナう。→

いや

  • イヤでも応でも巻き込まれる。→
  • イヤが上にも懐郷の情が募る。→

うそ

  • ウソ吐きは泥棒の始まり。→
  • ウソ替神事を盛大に催す。→

うら

  • ウラ生りの南瓜は味も審美性も劣る。→
  • 会場はウラ悲しい雰囲気に包まれた。→

おこす

  • 炭火をオコし暖を取る。→
  • 講師もの酒オコせたり。→

おり

  • 猛獣が鋼鉄のオリから脱柵した。→
  • 瓶底に溜まったオリを盪滌する。→

かさ

  • 隈無き月にカサがかかる。→
  • カサ蓋がやっと快癒した。→

かざす

  • 桜の花を雲鬢にカザす。→挿頭
  • 囲炉裏に諸手をカザす。→

かじか

  • カジカが頻りに鳴いている。→河鹿
  • 渓流でカジカ釣りに興じる。→杜父魚

かつら

  • カツラの将棋盤を愛用する。→
  • 歌舞伎役者がカツラを被る。→

かど

  • 謂れ無きカドで訊鞫される。→
  • カドめく児に期待を寄せる。→

かや

  • カヤの楸局を誂える。→
  • カヤ葺きの家に住む。→

きり

  • キリを立つ可き隙すら無し。→
  • 一度言い出せばキリが無い。→

くれ

  • 庭先のクレ竹が微風に揺れる。→
  • 幼童等が土クレを投げて遊ぶ。→
  • クレ縁に腰掛けて涼を納れる。→

  • 晴れ穢れを峻別する。→
  • に装った飯を饌える。→

こく

  • 家族皆で稲をいた。→
  • 婆さんが屁をいた。→

こける

  • 切り株に躓いてける。→
  • 頬がげっそりとける。→

さ行以降

さや

  • 太刀のサヤを投げ棄てる。→
  • 新鮮なサヤ豌豆を茹でる。→

さらう

  • ダム湖の底の土砂をサラう。→
  • 幼児が何者かにサラわれた。→
  • 昨日の授業をおサラいする。→復習

さわら

  • 障子の枠にサワラの材を用いる。→弱檜花柏
  • 旬のサワラを塩焼きにして食す。→馬鮫魚

しおり

  • 古書に挿んだシオリを懐かしむ。→枝折
  • 名句のシオリは蓋し天籟である。→

  • 最早生けの鯉も同然だった。→
  • 蘿蔔には都てが入っていた。→

する

  • 雑踏の内で財布をられる。→
  • 胡麻り許りは人一倍巧い。→

たてる

  • 戸は固くてられていた。→
  • 桑楡の内に風呂をてる。→

つき

  • ツキ弓で箭を発つ。→
  • ツキに酒を濺ぐ。→

つぼむ

  • 桑楡到れば則ち槿花ツボむ。→
  • 厳冬を過ぎ楳の花がツボむ。→

のみ

  • ノミの息さえ天に上る。→
  • ノミで木材を加工する。→

はぎ

  • 文月の札にはハギが画かれている。→
  • 強か打つけたハギが悲鳴を上げる。→

はた

  • ハタから見れば可笑しい。→
  • ハタと急用を思い出した。→
  • 彼奴は悪鬼かハタ羅刹か。→

はやす

  • 峻嶺が曦光にやされる。→
  • 玉葱をやすと涕が出る。→

ひな

  • 会場にヒナ壇を設ける。→
  • ヒナびた逆旅に泊まる。→

ふすま

  • 小麦フスマで菓子を作る。→
  • フスマの宣旨が下された。→

むくげ

もみ

  • モミ殻を畑の土に撒く。→
  • モミの木を飾り付ける。→
  • モミ裏の羽織を賜った。→

 

 :(存在せず)

 【準1級】