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三角形の形状の分かれ目

 本記事では、既知の二定点A,B及び第三の頂点Pからなる三角形ABPの形状が鋭角三角形・直角三角形・鈍角三角形のいずれになるかについて考えます。

【目次】

三角形ABPが直角三角形となるような点Pの存在範囲

二定点を頂点とする二等辺三角形・直角三角形の第三の頂点の一部を改変した後に引用したものです。

二定点を頂点とする直角三角形の第三の頂点

 既知の二点を結ぶ線分が直角を挟む辺(の一つ)となるか斜辺となるかで分けて考えます。

既知の線分が直角を挟む辺となる場合

 この場合、頂点A又は頂点Bの一方が直角を有します。そのため、この場合における第三の頂点の存在範囲は、点A又は点Bを通り、線分ABに垂直な直線となります。

既知の線分が斜辺となる場合

 この場合、第三の頂点が直角を有します。

 

 円周角の定理の逆より、特定の点から既知の二点に引いた線分のなす角が一定となるような点の軌跡は円弧となります。特別な場合として、なす角が直角となるような点の軌跡は、既知の二点を結ぶ線分を直径とする円となります。

 

 よって、この場合における第三の頂点の存在範囲は、線分ABを直径とする円となります。

 図1における水色の部分が該当する存在範囲です。この部分が鋭角三角形と鈍角三角形の境界となります。

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図1 二定点を頂点とする二等辺三角形・直角三角形の第三の頂点の存在範囲

 ちなみに紫色の部分は二等辺三角形となる頂点Pの存在範囲です。水色紫色の線が重なる点は点E,F,G,H,I,Jであり、点Pがこれらのいずれか一点に一致した場合は直角二等辺三角形となります。

 

 なお、図1は冒頭の記事で用いた図の使い回しです。

鋭角三角形・鈍角三角形となる頂点Pの存在範囲

 ここからは鋭角三角形や鈍角三角形となる頂点Pの存在範囲を考えます。もちろん両者の境界は図1における水色の線となります。

既知の頂点が鈍角を有する場合

 先ずは鈍角三角形についてです。

 

 鈍角三角形においては、鋭角を有する頂点から対辺に垂線を引いた際、対辺上には垂足が現れません。

 

 垂足が現れるのは、鈍角を有する頂点を越える対辺の延長上です。

 

 既知の頂点Aが鈍角を有する場合であれば、第三の頂点Pから辺ABに下ろした垂線の足は辺ABのAを越える延長上にあります。

 

 このことから、頂点Aが鈍角を有する場合における頂点Pの存在範囲は、点Aを通り線分ABに垂直な直線で分割される領域のうち、辺ABのAを越える延長を含む領域となります。図1では直線EFの左側の領域です。

 

 同様に、頂点Bが鈍角を有する場合における頂点Pの存在範囲は、点Bを通り線分ABに垂直な直線で分割される領域のうち、辺ABのBを越える延長を含む領域となります。図1では直線GHの右側の領域です。

第三の頂点が鈍角を有する場合

 又、既知の二点のそれぞれを通る直線のなす角が一定となる点の軌跡は、その角度が直角である場合は元の二点を直径の両端とする円となります。

 

 鋭角の場合は だるま型の曲線となり、前述の円の外側に位置します。鈍角の場合はレンズ型の曲線となり、前述の円の内側に位置します。図2には45°(鋭角)60°(鋭角)90°(直角)120°(鈍角)135°(鈍角)の場合を取り上げており、この順序で外側から並んでいます。

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図2 なす角が一定となる点の軌跡

 このことから、頂点Pが鈍角を有する場合における頂点Pの存在範囲は、辺ABを直径とする円の内部となります。

鋭角三角形の場合

 直角三角形及び鈍角三角形の場合における点Pの存在範囲以外の領域が、三角形ABPが直角三角形となるような点Pの存在範囲となります。単なる消去法です。

 

 但し、鋭角・直角・鈍角いずれの場合においても、直線AB上の点は除外されます

まとめ

 既知の二点A,Bを頂点とする鋭角三角形・直角三角形・鈍角三角形の第三の頂点の存在範囲を図3に示します。

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図3 三角形の形状の分かれ目

 青色の円又は直線は直角三角形の場合に相当します。又、直線AB上の点は全ての場合において除外されます。